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『暗黙のゲルニカ』

『暗黙のゲルニカ』 著:原田マハ 版元:新潮社


パブロ・ピカソの代表作のひとつ『ゲルニカ』

スペインを苦悩や死と沈めたナチス・ドイツ軍への憎悪が表現されているようだ。

わたしは、"戦争"をモノクロの映像や写真でしか知らない。

モノクロで描かれた『ゲルニカ』は戦争そのもののように感じた。

その"当時"ピカソが描くまでの情景から、完成後の1937年パリ万国博覧会に展示される様子と、

もう一方の"現在"として、2001.9.11 -アメリカ同時多発テロ事件- の時代が書かれている。

それぞれで登場する「ゲルニカ」は全てを表しているようにも見え、

世界をも変えてしまえるほどの圧倒的存在感があった。


もちろんフィクションである。

しかし、原田マハさんならではの作風によって、ドキュメンタリー映画のような

リアルな迫力と表現力に魅了されてしまった。

いつか、、スペインで本物の『ゲルニカ』を…

と、夢見ている。




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