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『オーデュボンの祈り』
『オーデュボンの祈り』 著者:伊坂幸太郎 版元:新潮社
伊坂幸太郎さんの本を読みあさっていたのは、10年以上も前のこと。
たくさんの小説を読みましたが、いちばん好きな本は何?と聞かれたら、
この本と答えるほど、大好きな小説です。
デビュー作にして、このクオリティは本当にすごいと思います。
伊坂幸太郎さんの本は、宮城県が舞台で、犯罪者らしき人が出てくるものが多いですが、こちらもそうです。
コンビニ強盗に失敗した主人公の前にあらわれた孤島で起きる異空間のお話。
虚構と現実の世界のバランスがなんともいえなくて、カカシのいる世界に飲み込まれていきます。
カカシ?と思われる方も多いでしょう。
この物語の中では、カカシがキーパーソンなのです。
未来が見えるカカシ。
人間も出てきますが、ウサギなども出てきます。
ファンタジーかと思いきや、ミステリーです。
でも読み終わる時には、何か覚醒するような、スッキリとした気持ちになるんです。
こんな感情になった本は後にも先にもこれだけです。
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