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『罪の余白』
『罪の余白』 作:芦沢 央 版元:KADOKAWA
心理戦にハラハラして読み応えのあった作品をひとつ。
犯人が分かった上で、犯人目線と、被害者家族目線で書かれた構成は、犯人を暴くよりも、発展が読めなくて文字追う目が止まらなかった。
ある日、父親は娘が学校で転落死したと知らされ、深い悲しみを抱きながら自殺ではないと、
真相解明と共に犯人への復讐を誓うんです。
"復讐"というより、"報復"に近いかも。
一方、犯人は、娘の同級生でヒエラルキートップクラスの女子高生、咲だ。
父親が正義で、犯人が絶対的悪なのに、
「違う、違う、どっち応援してんだ!?」
って瞬間があったのは、咲のカリスマ性にあったのかも。
……悔しいけど、抗えない。そんな中毒性もある作品でした。
こちらは2015年に映画化していますが、まだ観ていないので機会があれば心理戦を期待して観たいなと
思っている作品です。
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